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研究開発テーマ

E. 漁船動力の電動化(ECOMARINE Project)

 海洋国家日本において漁業は水産資源の自給率を確保する意味からも極めて重要でありますが、近年の石油価格の高騰により、沿岸漁業そのものの存続が危うくなるような深刻な事態となっています。この状態に鑑み、漁船の動力を現在のガソリンエンジンやディーゼルエンジンから、バッテリー−電動機の組み合わせに変更し、かつそのバッテリーの充電を自然エネルギーによって行うことにより、燃料油に頼らない自活できる漁業の確立を目指します。

E-1 波力動力船(RAINBOW Project)
 漁船での動力の使用は漁船が漁場に向かう往復がほぼ全出力で、漁の最中は比較的狭い範囲にとどまっていることが多いので動力消費は小さくなります。そこで停泊して漁を行っているときに波力を利用して発電し、付属する蓄電池に充電を行い、これにより全行程燃料不要となるシステムを構築します。

E-2 波力・風力・太陽光・水力利用蓄電・充電船(WIN-WIN Project)
 自然エネルギーの難点は太陽光であれ、風力であれ天候に左右され、常にフル出力が可能というわけではなく稼働率が低いことです。波力といえども波の高さや周期は変動します。またこれらの発電設備を設置する構造物に費用がかかり、経済性を大いに損なっています。そこで構造体を共用し、これに太陽光、波力、風力、マイクロ水力などを多面的に併設することで、設備費を抑えつつ、かつ年間稼働率を高くすることが可能となります。

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